“体験”を通じて、組織の対話力・協働力・問題解決力を同時に高めるカードゲーム型研修「バスは待ってくれない」——その仕組みと導入効果をご紹介します。

「バスは待ってくれない」概要

難易度:★☆☆(初心者向け/情報共有・チーム内コミュニケーションが主目的)

「バスは待ってくれない」は、断片情報から“地図”を完成させるチーム協働型のゲーム研修です。参加者は5~7人程度で1グループを構成し、各自が持つ「情報カード」の内容を口頭で共有しながら、他人のカードは見ずに全体地図を完成させることを目指します。

限られた時間内に、チームは自律的に仮説を立て、情報を統合し、1つの成果を導き出していきます。

まさに「ゴール共有」「情報共有」「役割分担」「仮説検証」といった、実務そのものを“遊びの中で”体験できる構成です。たとえば、情報カードをどう伝えるか、誰がまとめ役になるかといった場面では、会議運営やプロジェクト進行に通じるリアルなやり取りが自然と発生します。

正解のない問いに挑むからこそ、自然と会話が生まれ、意見が交わされ、役割が芽生えていく。そんな“変化の兆し”が、ゲーム中から確かに現れます。


目的と効果

ゲームの目的

  • チームで成果を出すとはどういうことかを、体験を通じて理解する
  • 情報を伝える・聞き出す・まとめるといった、仕事に欠かせない基本的な対話力を実感する
  • 普段気づかない自分の「伝え方の癖」や「傾向」に気づくきっかけを得る

ゲームの効果

  • 初対面同士でも自然に会話が生まれ、短時間で信頼関係が築かれる
  • 参加者同士の役割分担やリーダーシップの自然発生から、チームダイナミクスが可視化される
  • ゲーム後の振り返りにより、体験を実務に結びつけた「行動の変化」につながる
  • 「伝わったつもり」や「聞いていたつもり」に気づける、自分との対話の時間にもなる

ゲームの特徴

  • 他者のカードを見ず、口頭で情報共有する形式が“対話の質”を高める
  • ゲーム中の協働と振り返りによって、コミュニケーションの改善点に自ら気づける
  • シンプルながらも戦略性があり、達成できなかった悔しさが次の行動の原動力になる
  • あえて“曖昧な状況”に置くことで、個々の反応や行動が浮き彫りになる構成
  • 一人ひとりの「ありのままの関わり方」が見えるからこそ、組織の未来をつくる土壌が育つ

対象者と活用シーン

「バスは待ってくれない」は、参加者の経験年数や業種を問わず、チームビルディングやコミュニケーション活性化を目的とした様々な場面で活用されています。

主な対象者

  • 新入社員・内定者:初対面同士でも自然に打ち解け、信頼関係を築く体験ができる
  • 若手~中堅社員:日常業務では見えづらい対話のクセや思考パターンへの気づきに
  • 管理職層:リーダーシップ、ファシリテーション力、役割分担の見える化に活用

おすすめの活用シーン

・社員総会やオールハンズミーティングなど、全社的な交流イベントの一環として
・新人研修や内定者研修のアイスブレイク・チームビルディング演習
・部署横断型のプロジェクト開始時、異動後の関係構築支援
・職場のコミュニケーション課題解決に向けた定期研修の一部として
・若手社員の主体性・行動力を引き出すワークショップ企画に


当日の流れとゲーム詳細

当日の流れ

項目内容所要時間
オリエンテーションゲームのルール説明やチーム編成約15分
ゲームプレイ情報共有、仮説検証、地図作成約45分
答え合わせ各チームの地図と正解の比較約10分
振り返り気づきの共有と行動改善の検討約30分

ゲームの構成はシンプルですが、その中で見えてくる“対話の温度”や“関係性の質”は実に奥深く、実際にやてみるとチームの空気が変わっていくのを実感できます。

たとえば、発言の頻度が増えたり、意見に対するリアクションが活発になったりと、チーム内の関わり方そのものが前向きに変化していく様子が見られます。

ゲーム詳細

  • 所要時間:約2時間
  • 推奨人数:1グループ5~7名(複数グループ対応可能)
  • 必要教材:カード・地図用紙・進行マニュアル(すべてパッケージに含まれます)

初めての担当者でも安心して運営できるよう、丁寧な進行ガイドが整っており、「場を温めながら、本質的な学びへつなぐ」構成になっています。


参加者の声

感想の多くは、「楽しい」「あっという間だった」という言葉とともに、「気づき」「振り返り」「変わるきっかけになった」という学びの声が続きます。

「とにかく楽しかった!でもその中で“自分の癖”に気づけたのがよかった」

「他部署のメンバーとも自然に会話が生まれて、すごく仲良くなれました」

「チームで成果を出すとはどういうことか、肌で感じることができました」


まとめ:組織の“対話力”を育てる研修体験を

「バスは待ってくれない」は、遊びの要素を取り入れつつ、チームでの協働・対話・振り返りを通して“実務で活きる行動変容”を促すカードゲーム型研修です。

進行マニュアル付きで誰でも簡単に実施できる設計のため、研修が内製化できる上、異なる階層や部署をまたいだ研修にも柔軟に対応可能。

受講者の行動や特性が“見える化”されるため、育成やフィードバックにも活用できるのが特徴です。

変化の時代に必要な“体験からの気づき”を育むこのプログラムは、チームの対話や関係性に確かな変化をもたらし、結果的に組織のコミュニケーション文化を着実に育てていく力を持っています。

体験を通じて、組織の「対話」と「協働」に変化を起こしたい——。

そんな思いを抱くすべての方に、まずは一度、味わっていただきたい研修です。